2008年06月27日

カラヤンのバッハ:マタイ受難曲


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現代楽器による華麗なバッハのあり方を示したものだ。

カラヤン唯一の「マタイ」では、カラヤンはこの曲から望み得る最美の演奏を導き出している。

劇性を追うと同時に、バッハの中から他の指揮者が引き出しようもないほどの"美の世界"を創造したのである。

当代最高のソリストたちとベルリン・フィルの磨きぬかれた音は、すべて"美"のための奉仕だ。

これはこれでカラヤンのバッハ観なのかも知れないが、彼の宗教曲(ヴェルディのレクイエムやブラームスのドイツ・レクイエムなど)は、どれも教会の美しいフレスコ画のようだ。

アリアの一つ一つは慈しみをもって歌われており、それらをサポートするシュライヤーのエヴァンゲリストや合唱も宗教的というよりは音楽劇的な要素を際立たせている。

そのような意味では実に「人間味溢れる」演奏で、カラヤンはよく周りに「自分は孤独である」と漏らしていたそうだが、まさにその儚く脆い人間の心中を告白しているようでもある。

キリスト教義的な考えを基にしたリヒター盤。人間の感情を大宇宙で表現したクレンペラー盤。そして音楽の美しさを追求したカラヤン盤。各々のアプローチには多くの人を納得させるだけの深い解釈があり、どの盤も筆者にとっては大事にしたいマタイ受難曲である。

血の噴き出るような"人間劇"としてのバッハはここにはないが、美しい宗教画の数々が聴き手を待っている。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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