2008年06月28日
グールドのシェーンベルク
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シェーンベルクの音楽を愛する人にとっては待望のディスクといえよう。
無調時代の作品19でグールドは鋭いが温かみをもった響きを聴かせる。
12音技法に移行しはじめた作品23では、彼の音色への感度はさらにソフィスティケートされた感触を加え、厳しい表情に変貌する。
12音技法が完全な姿で表れた作品25では音が一層磨き抜かれ、1音1音が存在を主張しているかのようだ。
作曲家最後のピアノ独奏曲作品33は、グールドの劇的表現により幻想の色を濃密に放っている。
作品47がとりわけ名演だ。凝縮されつくした音楽の凝縮しつくした演奏とでもいうべきか。
作品41も見事で、グールドとジュリアード弦楽四重奏団の卓越した技術と感覚美はまさに研ぎ澄まされており、ホートンの語り口もうまい。
作品42はグールドの透明なソロがこの曲にぴったりの味わいだ。
シェーンベルクの歌曲も、現代ではロマン的心情の告白として受けとめられるのではあるまいか。現代音楽を敬遠気味の人にとっても、このアルバムでのグールドの表現の噴出力の前に、これらの歌曲が気に入ってしまうだろう。
作品1はグラムがロマン的な感情を秘めながら格調高く歌いあげ、作品2はフォールが情熱的でドラマティックな歌を聴かせる。
作品15はシェーンベルクが長年考え続けた表現と美学の結晶ともいえる作品だが、ヴァニーは確かな技巧と表現力でニュアンスのこまやかさと深さを表出している。
グールドも声とのバランスを適度に保ちながら、ピアノの美しい音色を広く歌の中に浸透させる見事な演奏だ。
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