2008年08月08日

アバドのペルゴレージ:スターバト・マーテル(旧盤)


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「善人は若死にする」と言うが、ペルゴレージのこの曲には、ふてぶてしいまでの強靭な生命力とは無縁の、死を予感し、それを迎える準備ができた夭逝の芸術家特有の諦念が聴きとれる。

また悲哀をおびた美のはかなさも感じとれる。

それが人間の短い掛けがえのない命の尊さを印象づけ、聖母への祈りを真摯なものにしている。

アバドはその美のはかなさを流麗かつ繊細さをきわめたレガートで引き出し、かつ命の尊さを掌のなかで慎重に慈しみ深くはかっている。

アバドは簡素な音構成の中の哀傷というよりも、シンフォニックな弦の響きの中にペルゴレージの現代的変容を見出そうとしているようで、ナポリのオーケストラのような透明な軽さはない。

多分にペルゴレージの音楽の中に顕在する"憂愁"を、ロマン派的心情で描き出してくる。

全体のバランスは精妙この上なく、まるでラファエロの絵画を眺めているような気にさせられる。

M・マーシャルの独唱はやや硬質ながら、美しく敬虔で、全体の調和美のなかに収まっている。

マーシャルの繊細な歌い方に対して、V=テッラーニはスケールの大きい歌い方だが、意外とバランスがとれている。

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classicalmusic at 05:17コメント(0)トラックバック(0)アバド  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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