2008年08月11日
ムーティのヴェルディ:聖歌四篇
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何という生命の充実だろう。ヴェルディ最晩年の傑作をこの演奏で聴くと、生きる力が心と体にみなぎってくる。
第1声のハーモニーからの純度の高さに驚かされる。
しかも、少しの妥協もないきびしい表情の中に、何というあたたかさ。この緊張力、音楽の凝集力の上にヴェルディが描かれていく。
これはまた当代比肩するもののない合唱名指揮者エリクソンの力でもある。
リッカルド・ムーティが世界から敬愛される合唱指揮者、エリクソンが育てたスウェーデン放送合唱団、ストックホルム室内合唱団と、ベルリン・フィルを鮮やかにまとめ、無伴奏混成合唱曲「アヴェ・マリア」から、快く融合した合唱のハーモニーと各声部が織り成す音の流れを入念な扱いによって最良の演奏を展開している。
次の「スターバト・マーテル」も秀演で、静かな哀しみと劇的な音楽の対比が見事に生きている。
また無伴奏女声合唱曲「聖母マリアへの讃歌」での繊細な音の扱い、終曲「テ・デウム」での奥行きのある壮大な表現にも圧倒される。
ヴェルディ最晩年の偉大さを実感させる名演。
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