2008年08月19日
F=ディースカウのシューマン:歌曲集(1959年ライヴ)
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1959年、ザルツブルグでのライヴ録音なので、音質はあまりよくないが、若いF=ディースカウの張りのある、美しい声が素晴らしい。
F=ディースカウは、言葉のもつイメージ機能の伝達にすぐれた歌手だけに、シューベルトやヴォルフの歌曲のように、遠心力の拡大に目を向けられる作曲家の作品の方が資質に合っている。
F=ディースカウのテクストに対する分析力の細かさは他の歌手の及ぶところでなく、言葉に対するリアクションの速さ、深さ、多様さなどは聴き手に無限の想像力を喚起する。
特に「ケルナー歌曲集」での重層的な感情の動きは、深く聴く者の心を捉えるはずだ。
「ひそかな涙」では、たっぷりとしたフレーズを心をこめて歌い上げ、終わりの2曲も、心を打つ名唱を聴かせてくれる。
「リーダークライス」には、エッシェンバッハやブレンデルの伴奏による録音もあるが、この作品のもつ若々しさをよく表現していることや、若い頃のF=ディースカウのみずみずしい歌唱を味わえるという点で、このディスクをとった。
ムーアのピアノも見事だ。
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