2008年08月20日
アバドの「シンデレラ(チェネレントラ)」
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アバド初のオペラ録音であった。
アバドの折り目正しい、端正な音楽作りで、オペラ指揮者としても優れた資質と才能が、ここに早くも結実しているのを聴くことができる。
彼の個性に最適な作品を選んだのも成功の要因のひとつだろう。
このオペラの魅力を広く再認識させたのがアバドによる上演と録音で、その後このオペラの優れた上演・録音が出てきた。
いまでは指揮ならシャイーがいるし、ソプラノにはバルトリがいる。
といっても、原点ともいうべきアバドの軽快な音楽の走らせ方は素晴らしく、またベルガンサのアンジェリーナの機知に富んだ歌だって、まだまだ生きている。
まだ充分若かったアバドは、ロッシーニの音楽をほとんど肉体的に持っていて、何か解釈したり工夫したりするより先に、歌わせ、走らせている。
歌手ではベルカンサの名唱をはじめ、知・情・意の高次元での融合を目指すアルヴァの歌唱が特に印象深い。
ヴェテランのカペッキは味わいのある歌作りながら、声に余裕がないのが惜しまれる。
他のメンバーは、何しろロッシーニ歌いが次々と現れる前なので最高というわけではない。
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