2008年08月25日
シベリウス/交響曲第2番&ヴァイオリン協奏曲の屈指の名演盤
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交響曲は、オーマンディの数多い録音の中でも注目すべきものだ。
演奏は平衡感が強く旋律を存分に歌わせ、音楽的な充実感が作品の魅力を直接的に感じさせる。
しかも終楽章は熱気にあふれ、曲をじりじりと高みに押し上げてゆくさまが素晴らしい。
作曲者がオーマンディの演奏を絶賛したと伝えられるのも不思議ではない。
ヴァイオリン協奏曲は、ヴァイオリンという楽器がもつ限りない表現力に圧倒される破格の名演である。
確かにオイストラフが最も充実していた時期の録音だし、世代交代の点でも向かうところ敵なしの状況下の自信に満ちた演奏ではあるが、この恰幅のよい、男らしい表現は前人未踏の境地であり、ヴァイオリンの新たな可能性を切り開いた画期的録音として今なおレコード史上に君臨している。
しかもオイストラフの演奏には、この協奏曲に込められた寂寥感や幻想味といったものも心憎い巧さで盛り込まれており、味わいの豊かさの点でも申し分ない。
シベリウスらしい北欧の香りにはいささか乏しいが、弱音を重視した流麗な演奏であり、オイストラフがこの音楽に身を捧げているかのような愛情が感じられる。
特に、第2楽章の哀調や、ほとばしる情熱が聴きものだ。
オーマンディの指揮も充実、平板に陥ることなく、演奏をドラマティックに盛り立てて聴き手を離さない。
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