2008年09月10日

アラウのバッハ


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ここに収められた「パルティータ」は、文字通りアラウの最期の録音となったものだが、幸いなことにここのアラウには、弱々しい老いの影はみられず、まさしく思索するピアニストであることを示している。

この演奏では何ら劇的なことは起こらないが、あらゆる音のひとつひとつは、しっかりとした思索の糸をつむいでいく。

作曲者の想念がじっくりと伝わってくる、まさしくアラウのみに可能な境地というべきだろう。

アラウは、一瞬一瞬の響きよりも、音そのものを実に大切にし、その音に最大限に発言させようとしている。

1つ1つの音型へのきめ細かい意味づけからなる演奏は、瞬間瞬間が充実しており、聴き手に深い充足感を与える。

そこにあるのは、ゆったりと構えた落着きが生み出す手応えのある音楽だ。

すべてが高い格調のもとに奏でられているが、一方には紛れもなくアラウの音、アラウの節まわしが生きており、温かなアラウならではの歌い口の真髄を聴かせてくれる。

そして心憎いまでのうま味。これぞ大家の味というべきであろう。

ここに奏でられるバッハの優しく親しい旋律は、ありきたりの悲歌よりもかえって胸深く滲みる。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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