2008年09月27日
デュトワ&モントリオール響のラヴェル
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デュトワとモントリオール響は、現在本場のフランスでも失われてしまった本格的なフランス風の演奏を、遠く離れたカナダのケベック州に甦らせたのである。
かつてのクリュイタンスの録音にも負けない高雅なエスプリとしっかりとしたデッサンは、ほぼ理想に近いラヴェルへのアプローチといえる。
特に、全体のメロウな響きの中に明晰なソロ・パッセージが浮かび上がるところなど、かつてのモントゥーの解釈に最も近いだろう。
いずれも極めて質が高く、ラヴェル固有の透明で冷たい輝きをもった音色と、華麗かつ色彩的なオーケストレーションをあますところなく表出している。
特に「ダフニスとクロエ」では、「パントマイム」から音楽を次第に高潮させ、熱狂的な「バッカナール」でクライマックスを築くあたりは、すこぶる感動的だ。
「マ・メール・ロワ」はメルヘンの世界を精緻に描き上げた佳演で、ことに「一寸法師」や「パゴタの女王レドロネット」など、幻想的で詩情豊かな表現にはほれぼれとしてしまう。
その他の曲もラヴェルの音楽固有の色彩的でしかも黒光りする音色の美しさを余すところなく表出した名演奏。
これは1980年代にもこれだけのラヴェル演奏があったのだという、21世紀への強力なメッセージであり、ラヴェルの音楽を愛好する人たちにとって垂涎のディスクといえよう。
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1. デュトワ モントリオール響 フレンチ・コンサート [ わんわんの全頭の単(TP吹きです)^^♪ ] 2008年09月27日 09:46
<font color="oldlase">フレンチ・コンサート/ デュトワ指揮 モントリオール交響楽団
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規格品番: POCL-5102
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<font color="red">1 楽しい行進曲 シャブリエ
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コメント一覧
1. Posted by わんわん 2008年09月27日 09:45
こんにちは☆
トラックバックありがとうございました(*^_^*)
デュトワ=モントリオールは非常にセンスが良いですよね。
トラックバックありがとうございました(*^_^*)
デュトワ=モントリオールは非常にセンスが良いですよね。
2. Posted by わんわん 2008年09月27日 09:48
私もトラックバックさせていただきました^^♪
3. Posted by 和田 2008年09月27日 14:33
デュトワは1970年代までは地味な協奏曲専門の指揮者だったんですが、モントリオール響を得て、水を得た魚のように活躍し始めましたね。