2008年02月05日

アンチェル&チェコ・フィルのスメタナ:わが祖国


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戦後のチェコ・フィルの黄金時代を築き上げたアンチェルによる最良の録音である。

チェコ・フィルにとってもベストは、何といってもアンチェルとの盤だろう。

その自然でなだらかな、しかも彫りの深い表情は、この曲の最もスタンダードな名演と呼ぶにふさわしい。

アンチェルの表現は、各曲の持つ標題性よりはむしろ音楽の内面に光を当てているのが特色で、スラヴ民族の血の躍動を感じさせる。

アンチェルは民族色と同時に、現代的なシャープな音楽性も併せ持つマエストロで、それがいわゆる民族主義を超えた普遍的魅力を彼の演奏に与えている。

「わが祖国」もそんな魅力はいかんなく発揮されており、作品を緻密に再構築しながら、アンチェルは全霊を注ぎ込んだ熱演を披露、破格の劇的起伏と求心力とで聴き手を圧倒する。

それは穏やかな抒情の喜び以上に、どこか使命感すらたたえた白熱的演奏であり、全6曲それぞれから熱い生命の鼓動が聞こえるかのようだ。

アンチェルの演奏は、たんに母国が誇る名作を熱い思い入れで演奏するといった次元を越えた、音楽的完成度の高さが聴きもの。

精緻なアンサンブルと強固な造形意識からつくられる強く求心的な演奏によって、音楽そのものから自然に熱い劇性が生じている。

ことに「シャールカ」と「ブラニーク」の2曲は、その緊張感と吹きあげるような情熱に圧倒されてしまう。

チェコ・フィルも破格の水準にあり、クリーヴランド管弦楽団にも似た機能美すら感じさせる。

指揮者と楽員たちとの精神的な結びつきの強さが示された名演奏だ。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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