2008年10月05日
アルゲリッチのリスト:ピアノ・ソナタ/シューマン:ピアノ・ソナタ第2番
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これを聴くと作曲家のリスト自身、鋼鉄の筋肉とビロードのタッチを持つ鬼神のごときピアニストではなかったかと想像されるほどで、それだけに普通の構築ではこのソナタの真の光は出てこないようだ。
それをアルゲリッチは野生、魔力ともいうべき動物的、呪縛的な力を以て、一瞬にして曲に血を与え、破滅寸前ともいうべき極限の演奏で、疾風怒濤のように曲を駆け抜ける。
アルゲリッチの演奏の魅力は、作品誕生の瞬間に立ち会うような新鮮な感動を味わえることで、彼女はいわば緩急自在な楽想を展開して止めることがない。
それでいて作品の構造的な要はしっかりと踏まえていて、表現のスケールは限度がないかと思うほど広く、ファンタジーが渦巻く。
すこぶる力感のみなぎった、エネルギッシュな演奏である。
もう一つのシューマンがまた凄い。
リストももちろん素晴らしいが、シューマンの奔放な表現は絶品で、これはこの作品の名演中の名演である。
あるピアニストがこれを聴き、余りの才能に呆然となったとか。
これは単なる演奏ではなく、シューマンの発見といえる。
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