2008年10月06日

クレンペラーのマーラー:交響曲第7番「夜の歌」


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この複雑で錯綜した(しかも長大な)作品の隅々にまで光を当てた屈指の名演である。

スコアに記されたすべてを白日の下にさらけ出さずにはおかない執念の凄まじさ、精巧なマイクロスコープで覗き込んだように、作品の襞まで見せつけられるのだから、この作品を愛する者には堪えられない(反対に、マーラー嫌いの者には拷問だろう)。

フィナーレなど、あまりにもスローなテンポで始まるため、聴いている自分がいったい何処にいるのか分からなくなるほどだ。

巨象の背に乗った蟻のような気分と言えば、分かっていただけるだろうか。

この終楽章、下手をするとお祭り騒ぎに終始しかねない賑やかな音楽により、初演時には「意味不明」として不評であったと言われるが、じっくり腰の据わったクレンペラーの棒にかかれば、人生を祝福する一大オペラとなる。

ここにはなんと様々な人間模様が描かれていることだろう。

ここにワーグナー「マイスタージンガー」からの木霊を聴くのは私だけではあるまい。

これからも、人生の素晴らしさを確かめたいとき、私はこの盤を取り出すに違いない。

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コメント一覧

1. Posted by ヒロチェリ   2011年04月06日 09:51
5 この演奏には度肝を抜かれました。
感動はしませんでした。
しかし、圧倒的な感銘を受けました。
クレンペラーでしか為し得なかった、
偉大な演奏だと私は思っています。
2. Posted by 和田   2011年04月06日 13:48
ヒロチェリさん、短いコメントで、この演奏の本質を素晴らしく言い表していますね。

クレンペラーの演奏はもはや変態的とも言える醒め具合で、感情移入の激しい、熱血・熱狂演奏の正反対に位置する演奏です。

本来ならいかにも盛り上がりそうなシーンにおいても、これはポーズだよと言わんばかりの大見得の切り方が笑いを誘います。

特に終楽章、通常のハッピーエンドのパロディとも言われています。これが本当なら、クレンペラーの演奏はその滑稽ぶりによって、作品の本質を射抜いていることになりましょう。

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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