2008年10月11日
ヴァント&シカゴ響のブラ1ライヴ
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1989年1月にヴァントがアメリカ・デビューした際のコンサートのライヴ録音。ドイツ以外のオーケストラとの録音も確かこれが初めてだった。
演奏はなかなか個性的で、ヴァントの解釈の核心が見事に表明されている。
ヴァントはシカゴ響からドイツ的な響きを引き出しているが、ドイツ的とはいっても、むしろモダンなドイツであり、知的造形性が前面に出た演奏なのである。
全体にカッチリとばかりしているだけでなく、抒情性も充分に表現されている。
感情の推移に溺れることなく、感情を殺すこともない。ここにヴァントのバランス感覚のすぐれた部分がある。
そうしたヴァントの内的な成熟とシカゴ響の優秀な合奏力、そしてライヴによる心気高揚によって素晴らしい演奏が生まれた。
第1楽章からかなりテンポが速く、ヴァントらしい即物的な表現が、かえって凄いパワーを感じさせる。
第2楽章も歌謡性に情緒の潤いと厳しい音楽性が加わって、聴き手を引き付けずにはおかない。
フィナーレも圧巻で、意気軒昂、聴いていてこちらまで元気になるようなブラームスだ。
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