2008年10月14日
ヨッフムのブルックナー:交響曲全集(DG盤)
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レコード史上初のブルックナー全集である。
ヨッフムはドレスデン国立管と2度目の全集を録音したし、十八番のブルックナーということで、円熟期から最晩年までのライヴ録音も数限りなくCD化されているので、この「全集」の影も薄くなった感は否めない。
しかし、ライヴにはない正規録音の折り目正しさは捨てがたい魅力であるし、何より素晴らしい録音と演奏によって末永く記憶されるべきスタンダードに間違いない。
中でも「第7」の深い美しさは格別の感銘を与えてくれる。すでにヨッフム晩年を予兆させる巨匠の演奏ぶりである。
体調、健康状態によって、時に中庸、穏健なだけの演奏も残したヨッフムだが、この「第7」においては気力充実した絶好調のヨッフムの姿を示している。
殊に第2楽章の厳粛な美しさは、いまだに聴くたびに感動を新たにしてくれる。
マイナーな「第1」「第2」「第6」も文句なしに素晴らしい。
前二者における伸びやかさと響きの開放感はブルックナー初期作品を聴く喜びに満ちている。
「第6」では、第1楽章の弦の弾き込みの深さと剛毅なサウンドに打たれる。緩徐楽章の祈りの深さも絶品だ。
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