2022年08月09日

👏㈷スクリャービン・イヤーを飾る2022年、現在聴き得る録音の中でも最高のセット👍ピアノ曲も得意とするアシュケナージのスクリャービン:交響曲全集他


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スクリャービンのピアノ曲を得意とするだけに、アシュケナージの演奏は表現意欲を前面に打ち出した緊迫感に富んでいる。

作品のロシア的性格を、ドイツ風の堅固さをもって表出した演奏で、すこぶる構築的で響きが暗く、集中力が強い。

ややほの暗い響きにテクチュアが埋もれているきらいはあるが、壮大で迫力に富む。

そして堅固なまでに引き締まった造形のうちに、ほとんど忘我に近い高揚した世界を開示していく。

この見事な劇的な展開に加え、華麗な音色の魅力も特筆できよう。

スクリャービンの管弦楽作品は、彼のピアニスティックなインスピレーションと、管弦楽書法ならではの官能的な響きが相俟って、独特のコントラストを持っているが、これを実に巧みに引き出している。

しばしば、アシュケナージの指揮のことを「単なる交通整理」とよく理解もせずに口さがない事を言う人もいるが、このスクリャービンの名演を聴けば、そんなことを言えるはずがないのである。

スクリャービンの音楽には東洋哲学から由来する難解と思われるテーマが与えられている。

それを反映する4度を中心とした神秘和音の階層的な響きと、そのグラデーションを効果的に配して、音楽に巨大な緩急のダイナミズムを与えるアシュケナージの指揮は、通り一遍のものであるはずがないのである。

「神聖な詩」は旋律線が明快で、リズムの処理も絶妙、劇性が自然に表されるのもよい。

「法悦の詩」も激しい表現意欲を率直に示した演奏で、鮮やかな音彩と独自の主張と個性をもった、スクリャービンの本質と触れ合った素晴らしい表現である。

小品「夢」も歌心がよく表されていて美しい。

ピアノ協奏曲は若きスクリャービンの詩情を見事にとらえた演奏だ。

ソロはフレッシュなセンスと輝かしいテクニックの冴えに支えられて、透明な情感と音色も豊かに紡ぎ出している。

オケが奏でる夢見るような歌も最高だ。

いずれにしても、現在聴き得るスクリャービンの録音でも、最高といっていいものがセットになった本盤は、強く推薦したいアイテムに違いない。

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classicalmusic at 11:00コメント(0)アシュケナージ  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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