2008年10月14日
アシュケナージのスクリャービン:交響曲全集
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スクリャービンのソナタを得意とするだけに、アシュケナージの演奏は表現意欲を前面に打ち出した緊迫感に富んでいる。
作品のロシア的性格を、ドイツ風の堅固さをもって表出した演奏で、すこぶる構築的で響きが暗く、集中力が強い。
ややほの暗い響きにテクチュアが埋もれているきらいはあるが、壮大で迫力に富む。
そして堅固なまでに引き締まった造形のうちに、ほとんど忘我に近い高揚した世界を開示していく。
この見事な劇的な展開に加え、華麗な音色の魅力も特筆できよう。
「神聖な詩」は旋律線が明快で、リズムの処理も絶妙、劇性が自然に表されるのもよい。
「法悦の詩」も激しい表現意欲を率直に示した演奏で、鮮やかな音彩と独自の主張と個性をもった、スクリャービンの本質と触れ合った素晴らしい表現である。
小品「夢」も歌心がよく表されていて美しい。
ピアノ協奏曲は若きスクリャービンの詩情を見事にとらえた演奏だ。ソロはフレッシュなセンスと輝かしいテクニックの冴えに支えられて、透明な情感と音色も豊かに紡ぎ出している。
オケが奏でる夢見るような歌も最高だ。
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