2022年03月19日

ドイツの若者とモスクワのヴェテラン奏者が、互いのこだわりを捨てて共演した反戦記念演奏会、ショスタコーヴィチ:交響曲第7番「レニングラード」


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1991年6月22日、ナチスのソ連進攻50周年記念日にライプツィヒで開かれた反戦記念演奏会でのライヴ録音。

オーケストラはユンゲ・ドイチェ・フィルハーモニー及びモスクワ・フィルハーモニー管弦楽団員という独露の合同メンバーで結成されている。

ドイツの若者とモスクワのヴェテラン奏者が、互いのこだわりを捨てて共演したこの演奏には、深い感動が込められている。

決して声高になることなく、静かに悲劇性を描くのはこの作品の本質と触れ合っているためだろう、この長大な作品を短く感じさせる。

第1楽章の「戦争の主題」ひとつとっても、威圧的だけでないアイロニーが込められているし、同じ主題のしつこい反復を短く感じさせるほど音楽的だ。

第2楽章も清澄・純粋な美感にあふれている。

しかし圧巻は第3楽章で、作曲者の室内楽的な本質を知りつくした詩的とさえいえる表現で、作品の悲劇的な性格を抉る。

終楽章のクライマックスも感動的で、特殊な状況も含め感動を誘う名演である。

この演奏会を実現させた、ルドルフ・バルシャイはショスタコーヴィチに作曲を師事し、交響曲第14番『死者の歌』の初演をした、旧ソ連ラビンスク出身のヴィオラの名手にして名指揮者である。

演奏スタイルは、バーンスタインのような華やかさ・流麗さではなく、むしろ重厚さ・深さに比重を置いたものとなっている。

ある意味、奇を衒わない、基本に忠実なショスタコーヴィチと言えるだろう。

ショスタコーヴィチの語法を知り尽くしたバルシャイならではの意味深いアプローチは聴き応え十分だ。

バルシャイのアプローチも機知に富み、機敏さを決して失わないところなどは作品にまさにぴったり。

天才ショスタコーヴィチの交響曲を深く知ってみたいと思うのであれば、この作曲家にとことんこだわったバルシャイの情熱的な演奏を理解できるようにしておきたい。

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classicalmusic at 10:57コメント(0)ショスタコーヴィチ  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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