2008年10月16日
サン=サーンス:動物の謝肉祭(オリジナルの室内楽版)
この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。
クレーメル盤は初演の際の室内楽版による演奏で、ピアノにアルゲリッチ、フレイレ、ヴィオラにT・ツィンマーマン、チェロにマイスキーといったように超豪華なメンバーを集めたものだ。
そして演奏それ自体も、各演奏家の自発性が生かされた即興性のあふれるもので、こうした作品ならではの音楽の楽しみを、リラックスした中で満喫させてくれる。
管弦楽版を含めて、これほど鮮やかで洒落ていて、楽しい演奏はないといってよいし、その違いは第1曲<序奏>のピアノのトレモロを聴いただけですぐにお判り頂けるだろう。
一人一人が存分に自分を主張して遊んでいるが、さすがは名手揃いで、その表現とアンサンブルは舌を巻くほどに見事にきまっているし、抜群の描写力もある。
また透明な美しさの中にさりげないユーモアが漂うのも耳に快い。
この作品が秘めているユーモラスな側面から、シニカルな側面、情感豊かな側面まで、すべてを余裕をもってカヴァーしきっており、間然としたところがない。
クレーメルの見事な"語り"も聴きものである。
この作品の真価を聴き知るうえで、まずは不足のない出来ばえといえよう。
他の3曲はソロと語りもので、リドの作品ではクレーメルの名人芸に接することができ、メシュヴィッツの作品ではユーモアが味わえる。
ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング
フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室。