2008年10月18日

ヤナーチェク:グラゴル・ミサ


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幾度聴いても、この「グラゴル・ミサ」は真の傑作だとつくづく思う。何故もっと広く聴かれないのか、不思議に感じてしまうほどだ。

確かに、実際の演奏会でこの大曲を取り上げるのは何かと大変であろうが、そのためにもこうしたディスクなどはあるのに……。

これまでに聴いたこの曲のディスクはいずれも聴きどころをもったものばかりであったが、まず最初に紹介したいのはロンドン響、他を指揮したT・トーマス盤である。

スラヴ的な色彩が遠のいて、都会的洗練に傾いていることを前提とすれば、非常な好演だ。

T・トーマスは誰にでもアピールする演奏を心掛けており、「サンクトゥス」のデリケートな肌触りなど心憎い出来映えだし、「アニュス・デイ」の合唱も絶妙なピアニッシモを聴かせ、音楽の中から民族性を濾過し、普遍的なヤナーチェクを描き出している。

民族色より現代色が優先している演奏だが、独唱・合唱を含めたアンサンブルは実に見事だ。

もうひとつ、チェコの演奏家から選ぶとすれば、チェコ・フィル、他を指揮したアンチェル盤が立派な演奏内容である。

それぞれの要素が充分に手のうちに入っており、安定感のある演奏となっている。

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