2008年11月30日
ショルティのR.シュトラウス・コンサート
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「ツァラトゥストラ」は華麗絢爛たるカラヤンとベルリン・フィルのものを、さらに引き締めたような最も万人向きの演奏である。
スコアが細部まで見渡せることでも随一。
「ティル」も他のどの演奏よりも歌に満ちている。
「ドン・ファン」は腕達者な奏者がバリバリ弾きまくっていて、その自信と威力に圧倒される思いだ。
第2主題で最後に弦と木管が現れる所の遅いテンポが実にいい。
「アルプス交響曲」はショルティ&バイエルン放送so.による初録音。
ショルティは鮮やかな統率力で、この切れ目のない曲を聴かせる。
R.シュトラウスの管弦楽法が、いかに精緻であるかを知るためにも、十分に存在価値のある録音といえるだろう。
ショルティの演奏は、比較的淡白で、技術の冴えに終始した感もあり、曲に内在するロマン的な憧憬の表出があってもよかった。
いろいろな意味でCD向きの作品といえるだろう。
「英雄の生涯」はウィーン・フィルの響きと反応が、演奏になかなか美しい奥行きと雰囲気を加えているが、ショルティとしては少々詰めの甘さを残した演奏になっているのが残念だ。
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