2008年11月30日

フルニエのバッハ/無伴奏チェロのための6つの組曲


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饒舌を避けた趣味の良さが光るフルニエの旧盤は深い共感に裏づけられた演奏だ。

フルニエは繊細な感受性の持ち主で、その演奏は典雅で気品があった。

"チェロのプリンス"といわれたフルニエは、ライヴ録音を除外すると、生涯に2回このバッハを録音している。

私個人の考えでは、よりおおらかで詩情豊かな新盤が雰囲気の魅力では旧盤を上回っているものの、新盤ではテクニックや気力の衰えが認められなくはないことも事実であり、総合的な見地からこのチェリストの本領が示されているのは、やはり旧盤であるように思われる。

旧盤におけるフルニエは、ビロードのような美音を駆使し、上品で高雅に作品を語り継いでいるが、そこでは新盤以上の集中力が保たれており、それが演奏に普遍的な説得力を与えている。

さらにそこでは、雰囲気の良さを超えた表情のコクや渋みもがたまらない魅力を放っている。

技巧家タイプの人ではなかったが、この全曲は全盛期の録音でもあり、技術的不安定感はない。

フルニエにとってテクニックは表現に従属すべきものであり、その姿勢は終生変わることがなかった。

"音楽家"としての自覚が、この演奏を名状しがたい、心ひかれるものにしている。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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