2008年11月30日

ニコラーエワのバッハ:平均律クラヴィーア曲集


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バッハの演奏には定評のあるニコラーエワが1984年、85年に来日した際のディジタル録音で、1972年の全曲録音から13年ぶりの再録音。

ポリフォニックな音楽を弾かせれば独特なうま味を発揮するニコラーエワの演奏。

ニコラーエワのバッハの音楽、特にポリフォニックなスタイルの音楽では、ことにすぐれた感性を発揮する。

多彩なタッチを十全に駆使し、変化に富んだ音色を作り出す。

それは各曲の解釈に応じて使い分けられるのだが、その解釈は実に入念である。

この女流の手にかかると、どんなフーガも構造が透明にみえてくるといってよいが、ここでもその特技が楽しめ、現代ピアノの特性である抒情性を活用した演奏を聴かせる。

ロマンティックといいたいほどに情緒纏綿たるプレリュードの表情。

それがバッハにふさわしいか否かは見解が分かれるところだろうが、ともあれ、それによって表現の幅が広がったのは事実である。

ニコラーエワの中で新しいバッハの世界が見えてきたことを雄弁に告げるとともに、ピアノという楽器で「平均律」を弾くことの意味を豊かに示した演奏である。

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コメント一覧

1. Posted by gkrsnama   2009年11月13日 07:22
平均率というといつもこれ聞きます。なんたって「2台のピアノでやっているような」パートのえがき分けが素晴らしいから。ショスタコビッチがモスクワ音楽院を歩いていたとき、そんなバッハが聞こえてきて驚愕してそういったそうです。

彼女のバッハは東側では正統とされ、第一回ライプチッヒバッハコンクールの優勝者でもあります。(アファシュナエフもか)。

歌と対位法、ニコライエワがやるとどれもそうなります。チャイコフスキーもベートーベンもそう。大坂でのチャイコフスキーのピアノ協奏曲1番なんか、すごいですよ。(一般にはアルゲリッヒやホロビッツのような攻撃的な演奏が最上といわれますし、ぼくもそう思いますが。)

ニコライエワにバッハを教えてもらったシフもおんなじですね。シフの方がもっと個性的かも。
2. Posted by 和田   2009年11月13日 15:33
「2台のピアノでやっているようなパートの描き分け」
なるほど、まさしくそんな感じです。

バッハを高い所に祭り上げていたい人は抵抗感を持つかと思われますが、ニコラーエワやシフの演奏は、いわばピアノのソノリティで聴かせるバッハであり、その意味で今後も少なからぬ価値が与えられるでしょう。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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