2008年11月30日
ベロフのドビュッシー:ベルガマスク組曲(新盤)
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ベロフは1950年にフランスで生まれたピアニスト。
メシアン・コンクールで優勝しただけあって、すばらしい技巧と明敏なリズム感をもっていて、現代的感覚にあふれたフレッシュな演奏をする人である。
これはベロフの久しぶりのドビュッシーとして注目されたもので、彼がピアニストとして着実に成熟していることを示した演奏である。
しかもその成熟は若い感性の素直な延長上にあるのが好ましく、それは「ベルガマスク組曲」におけるしなやかさと柔らかさを増した表現に端的に感得される。
デビュー当時の彼は何よりもセンスの良さが目立っていたが、スケールの大きさは伴っていなかった。各曲をきわめて冷静な目でみつめた演奏である。
1音1音を鮮明にとらえた録音に、まずひかれる。
この「ベルガマスク組曲」は、それぞれの音をきりりと引き締め、明瞭に鳴らしている。
ことに舞曲のリズム処理はうまく、「メヌエット」や「パスピエ」は見事だ。
フレッシュで粒立ちの揃った音の美しさときっちりと音楽をリアリゼーションしていくテクニックは相変わらず見事なものだが、加えて表現の幅が大きく、柔軟性を増したことが特筆される。
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