2008年12月01日

アシュケナージのベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集


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アシュケナージは、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集を3度録音しているが、これは、その2度目のもので、最も普遍性が高い名演。

ベートーヴェン協奏曲全集の中でも、最も優れたディスクであろう。

アシュケナージのタッチは文字通り美しく、安心して身をまかせられる演奏だ。

繊細華麗で、かつ、スケールの大きな表現となっているところが大きな特徴である。

なんともフレッシュなベートーヴェンだ。

第1番は自然で、珠をころがすような美音は彼の独壇場だ。

第2番は落ち着いた風格を加え、第3番は遅めのテンポに大家の芸風が生きている。

第4番の円熟ぶりも見事で、豊かな音楽をいっぱいに溢れさせている。

「皇帝」では宝石のような美音ながら、メリハリの効果を与え、特にフィナーレにおけるウィーン風の8分の6拍子がこれほど生きた演奏は他にない。

メータの指揮も、力強く、また非常にしなやかで、奥行き深く、新しいロマンティシズムともいえる感触を自然に発散させている。

柔らかなウィーン・フィルの音色も素晴らしい。

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