2008年12月05日
ラフマニノフ:自作自演~ピアノ協奏曲第2番&第3番
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大ピアニストとしても知られていたラフマニノフの自作自演盤である。1929年(第2番)と1939年(第3番)の録音だけに、音の状態はCD化されても、決してよいとはいえない。
しかし、この伝説的な大ピアニストの演奏を、実際に聴くことができること自体が価値のあることだ。
ラフマニノフの演奏は、全体にすこぶるスピーディーに運んでいて、速いテンポでさらりと弾きのけていて、肩すかしを喰らうようだが、じっくり聴いてみるとその中に無限のニュアンスや情感が秘められており、その表情の繊細さに驚いてしまう。
第2番ではフィナーレがすごい。19世紀のヴィルトゥオーゾ趣味が存分に発揮されている。
ことに第3楽章の有名な第2主題のうたわせかたなど最高だ。
アメリカでのラフマニノフはあまり作曲活動はおこなわず、主にコンサートを中心に活躍していたが、第3番の録音は、ちょうどそのころのもので、演奏家として最も脂の乗りきってきた時代だけに、この演奏は申し分のないうまさだ。
全体に速めのテンポで爽快に弾きあげているが、実に情感豊かなロマンティックな表現である。
ことに第1楽章が美しく、速いテンポですっきりと流しながらもわびしさがあふれ、音色やルバートも哀切を極めている。
録音の古さが気になるかもしれないが、作曲者自身の原点の解釈を知るという意味でも貴重だ。
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