2008年12月05日

シノーポリのワーグナー:タンホイザー


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言葉で表現しにくいなにやらデモーニッシュなワーグナーが苦手という人にも、このシノーポリのように明快でモダンな演奏には惹きつけられるのではないかと思える名盤。

私自身もこの演奏を聴いてワーグナー初期の作品でもなかなか厚みと深みのある音楽を書いているのだ、と逆に感心している次第。

シノーポリの明晰で精巧な音楽作りは、ドイツ的な重厚で分厚いロマンティックな情念の表現とは異質だが、陰鬱な幻想のかわりに明るい官能の喜びと美感をたたえている。

こうしたことはワーグナー作品の中でも「タンホイザー」にとりわけ著しく表れる特質のひとつだ。

シノーポリの音楽は細部までよくコントロールされて美しいが、同時に大きな流れを重視する視点も忘れない。

緻密に歌うメロディが幾重にも重なりやがて奔流を作り上げていくと言えばいいだろうか。

とにかく多弁に語りながらすべてが明快で美しいのが特色だ。

当然ながら楽器としての歌手の声にもそうした志向がはっきり出ている。

過去のヘルデン・テノールとは違う豊満な声を響かせるドミンゴ(タイトルロール)の起用も、やはりパワーよりも豊かさや繊細さが勝っているバルツァ(ヴェーヌス)の起用も、精神論ではなくすべて明解に音楽的に処理しようとするシノーポリの意図に合っている。

ドミンゴのタンホイザーは細部までよく神経と配慮が行き届いた堂々たる歌唱だ。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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