2008年12月09日
ルプー&プレヴィンのシューマン/グリーグ:ピアノ協奏曲
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ルプーが音楽界に登場してまもない1973年に録音されたディスクである。
夭逝した名ピアニスト"リパッティの再来"とまで呼ばれているこの人の、鋭敏な感覚の冴えた演奏で、シューマンの濃厚でロマンティックな味を見事につかんで、清新な音楽をつくりあげている。
夢とデリカシーに満ち、多感なニュアンスが作曲者の傷つきやすい魂を伝えてやまない。
2曲のうちでは特にグリーグがみずみずしい音色を駆使した美演である。
これほどていねいに、じっくり間をとった演奏も珍しい。
この人固有の弱音を生かしながら、みずみずしく弾きあげた演奏である。
ルプーは"千人に一人のリリシスト"といううたい文句で音楽界に登場したとき、いくつかのレパートリーとともに、この曲を、その最も得意とする作品のひとつに入れていた。
彼は決して技巧まかせに弾きまくるタイプではなく、音楽の流れの美しさを大切にする人だけに、ここでも、そのしなやかな旋律の歌わせ方は聴きものだ。
プレヴィンの指揮もルプーに負けないほどの抒情や愁いを前面に押し出しており、ソリストに表情もテンポもぴったりの伴奏ぶりだ。
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