2008年12月16日

ツィマーマンのショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番


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ショパンの没後150周年を記念して、ツィマーマンが自ら組織したオーケストラとの演奏である。

ヨーロッパとアメリカの40都市をツアーしたこのプロジェクトで、ツィマーマンは「19世紀風にロマンティックなショパン」を目指したと語ったそうだが、その演奏は、まことにユニークである。

強靭な意志がこめられた第1番第1楽章冒頭を聴いただけで、尋常ならざる演奏であることがわかるだろう。

指揮も兼ねたツィマーマンは、存分にオーケストラをドライヴし、驚くほど大きくテンポを動かして、ロマンティックな歌をうたいつくしてゆく。

通常は20分前後の第1楽章に23分30秒もかけているが、そのロマンティックな表現や大胆なテンポの変化にもかかわらず、演奏が少しも大時代がかったり、重く淀んだ澱を残すことがないのは、作品に対するツィマーマンの透徹した読みと志の高さ故だろう。

ポーランド全土から選抜されたオーケストラの若きメンバーたちの共感ゆたかで、しなやかな集中力に富んだ反応も見事である。

ツィマーマンは、この曲を3回録音していたが、今回の演奏は、細部の表現がいっそう彫り深く磨かれており、エネルギー感ゆたかな録音とあいまって充実したスケールと底力を加えているし、磨きぬかれたタッチでしなやかに歌われた澄んだ表現がそこに何とも美しい陰翳と清浄感を添えている。

曲に一部手を加えていることには賛否があるだろうが、これほど刺激的な名演もないだろう。

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