2008年12月19日
バーンスタイン/ウィーン・フィルのモーツァルト:後期交響曲集
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演奏は、ウィーン・フィルの伝統を生かすことを心がけているようで、楽員の自発性も尊重されているが、結局はバーンスタインの音楽を強く感じさせるのはさすがだ。
「ハフナー」はウィーン・フィルの柔軟な響きと均質なハーモニーが美しく、それがバーンスタイン特有の開放感に満ちた表情と溶け合っている。
特に第2楽章のおおらかで優美な表情は、バーンスタインとウィーン・フィルの相性のよさを伝えている。
しかし「リンツ」はいささか緊張に乏しい。
第39番が素晴らしく、随所にバーンスタインのスケール大きな表現と人間的なあたたかさを伝えてくれる。
「プラハ」も美しく、造形的にも堅実。
第40番はバーンスタインの豊かな音楽性とウィーン・フィルの伝統的な音楽様式が融合して、実に抒情的に歌う表現を展開している。
しっとりとうるおう弦の美しさが、哀調をおびた旋律を味わい深く独自の透明感をもって表現している。そして徹底的に歌ってもいる。
「ジュピター」は溌剌とした活力を評価したいが、わずかながら表現的な弱さを感じさせる。
とはいえ、これらが偉大な指揮者の雄大な音楽であることは改めて付け加えるまでもないと思う。
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