2008年12月28日

アバド/ウィーン・モデルン


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ウィーン市の音楽総監督であるアバドが1988年に創設し、毎年秋に開かれている現代音楽祭「ウィーン・モデルン」の記念すべき第1回(1988年)のオープニング・コンサートのライヴ録音である。

リームの「出発」は同音楽祭のための委嘱作で、ランボーの詩による作品。リーム(1952-)は新ロマン主義で知られるドイツの作曲家だが、レコードはこれが初めてである。

「出発」はリームの作曲家としての力量を余すところなく示し、表出力の強さにおいて新ロマン主義の名に恥じない。

リゲティの「アトモスフェール」と「ロンターノ」は、トーンクラスター時代の傑作だ。

ノーノの「愛の歌」も彼の出発点を知る上で興味深い。

ウィーン・フィルを率いるアバドがなかなかの力演ぶりで、これらの現代音楽にまじめに取り組んでいるのがうかがえ、その精緻な演奏が、どの作品でも構造に深く切り込んでいるのがすばらしい。

特にひとりひとりがひとつのパートに細分されたクラスターによる代表作であるリゲティの「アトモスフェール」では、楽譜に描かれた内容を正確無比に再現したこの録音を聴いて初めて、作曲家の思い描いていた音楽の姿を理解した聴き手も多かったはず。

水際立った演奏である。

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