2008年12月31日
ヴェデルニコフのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30/31/32番
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忘却のなかからよみがえった大ピアニスト、ヴェデルニコフの遺産のなかでも、ベートーヴェンの晩年の3大ソナタ集は格別に深く心に刻まれるディスクである。
旧ソ連体制のなかで深く「音楽」そのものに生き甲斐を求めたヴェデルニコフならではの表現が聴かれる。
ベートーヴェンの晩年の思索性がヴェデルニコフ自身のそれとして如実に音響化されている想いがする。
テクニックも万全である。
第31番は第30番と同様、ここでもヴェデルニコフは自己の限定された世界のなかでベートーヴェンの音楽の開放を求めている。
そのことが如実に表現されている演奏。
人間の精神の無限さを具現するものとして、これは貴重な記録でもある。
ここにはいかなる感情過多の表現もないが、作曲者の情念は常ならぬ切実さをもって伝わってくる。
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