2009年01月08日
アルゲリッチ&アバドのチャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番、他
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アルゲリッチ、チョン・キョンファ。当代2人の女流天才は、ともにチャイコフスキーのコンチェルトを得意としてきたが、チョンの方は1980年代から脱皮し、むしろベートーヴェンやブラームスに名演を示すようになったのに、アルゲリッチの方は相変わらずチャイコフスキーだ。
CDもスタジオ録音あり、ライヴありだが、そのすべてが他のピアニストを圧してすばらしい。本当に珍しいケースといえよう。
その数多いディスクの中で、むりやりに優劣をつけるとすれば、ピアノ演奏だけを採れば1980年のCDアコード盤、オーケストラや録音を含めた総合点がいちばん高いのは、この1994年ライヴである。
すでに50代に入った彼女だが、円熟とはまったく無縁、縦横無尽に暴れまくっている。
その熱い息づかいや感情の波立ちがマイクを通して如実に伝わり、傍若無人、奔放を極めた自在感に、絢爛たるテクニックと瑞々しいまでのタッチが応える。
アルゲリッチのピアノは情熱にあふれ、鋭い閃きを放ち、相変わらず凄い迫力を伴った演奏だが、コンドラシンとの共演盤と比べると角が取れて円みが加わり、より心地よい流れを作っている。
アバドの雄弁な表現とフレキシブルな対応も、彼女のソロを引き立てる。
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