2009年01月12日

C・デイヴィスのシベリウス:交響曲全集(新盤)


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デイヴィスはシベリウスのスペシャリストで、これが2度目の全集である。

デイヴィスの最新録音の全集は、悠然とかまえてシブくきめた紳士の風情。

均整のとれた造形のなかに、美しい響きの丹念な音楽が築かれてゆく。

そのため細部まで洗練とゆとりがあり、有機的に作品をまとめている。

第2番のフィナーレなど神々しくさえ聴こえるのだ。

デイヴィス独特の豊かな息づかいやゆったりとした旋律の歌わせ方が曲にスケールを与え、やさしさと力強さが同居した演奏になった。

呼吸が深くゆったりとした音楽づくりだが、決してだれることのないのは指揮者の裁量とオーケストラ、特に管楽器のすばらしさによるものと見た。

気高い雰囲気を漂わせるロンドン響の音色もプラスに働いており、特に木管楽器の憂いを帯びた音がアクセントになっている。

第5番ではむろんそのことが根幹となるが、演奏に運動性が目立つのは興味深い。

異色の表現というべきだろう。

演奏効果を狙う派手な演奏の対極に位置する自然で格調高い演奏によって、シベリウスが、ひとつの優れた交響作品としての普遍性を獲得している。

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