2009年01月18日
ミルシテインのドヴォルザーク&グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲
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ミルシテインが最も得意としていたレパートリーである。
特にドヴォルザークはいかにも彼らしい自由なファンタジーと、豊かな旋律の美しさに彩られた作品だが、その反面造形的な統一感に乏しく、それが演奏の難しさともなっている。
ミルシテインは都合3回もドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲を録音し、特別な愛情を表明しているが、やはり全盛期のスタインバーグとの協演が最も良い。
ミルシテインらしい端正で、気品に満ちた演奏である。
彼はこの両曲をフリューベック・デ・ブルゴスと再録音しているが、美しく研ぎ澄まされた表現と、情緒に溺れることのない端正なロマンと歌が洗練された感覚で織りなされたこの演奏は特にすばらしい。
2曲ともミルシテインの最も得意とするレパートリーだが、特にドヴォルザークはその音楽に充分共感を抱きながらも、センティメントやロマンティックな情感に溺れることなく、実に端麗に曲を再現しているのが見事である。
ドヴォルザークの朴訥な語り口はほとんど無視された格好だが、音色の多様さ、正確無比なアーティキュレーション、どんな難フレーズも軽々と飛び越えていく自在なテクニックは、やはり大家の風格にみちている。
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