2009年01月22日
ツィマーマンのシューベルト:即興曲集
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クリスティアン・ツィマーマンは史上最年少の18歳で1975年のショパン・コンクールに優勝し、一躍その名を知られたポーランドのピアニスト。
ツィマーマンのピアノは高度に磨かれたテクニックとロマンティックな抒情性にあふれた表情の美しさが魅力といえる。
これが初めてのシューベルトであるツィマーマンの演奏は、1曲ごとによく磨きがかけられており、みずみずしい歌にあふれたロマンティックな情感とともに劇的な性格も陰影豊かな音で鮮明に表現していて深い余韻を残す。
D.899の4曲は性格的小品として、D.935の4曲はソナタのような趣を生かして表現しており、シューベルト晩年の作といわれる8曲の《即興曲》に対する深い理解を感じさせる演奏である。
鮮やかなテクニック、明快なタッチ、やわらかい色調の音、豊かな情感、ふくよかな歌を通して、心こまやかに豊かな楽想を紡ぎだしている。
タッチの明快さと豊かな張りは、さすがに第一級のアーティストで、それが身ぶりの大きさへと向かうのではなく、音楽をできるだけきめ細かく表現しようという、細心さの方へ向かっているのがツィマーマンらしい。
シューベルトとしては意外なほどアクセントの利いた、メリハリの豊かなフレーズもあって、ツィマーマンのはっきりとしたシューベルト観がうかがえるのも興味深い。
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