2009年01月29日
トスカニーニ&NBC響のフランス管弦楽曲集
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トスカニーニは、若い頃からフランス音楽にも興味を持ち、特にドビュッシーの作品を最も高く評価していた。
だから、たとえば「ペレアスとメリザンド」をパリ初演の6年後(1907年)に、人々の反対を押し切って、ミラノ・スカラ座でイタリア初演を行ない、成功を収めるなど、ドビュッシー作品の演奏回数は多かった。
トスカニーニは「ドビュッシーの音楽は、雰囲気や情緒だけをとらえて表現しようとしたら、その本質的な美しさは絶対に引き出すことはできない。音の純粋で、綿密な構成を追求していくことによって初めて表現し得るもので、雰囲気や情緒はその結果として自然に出てくるものだ」と言っている。
交響詩「海」は、特に演奏回数の多い、トスカニーニの重要なレパートリーになっていた作品で、彼のドビュッシーに対する主張が最も端的、かつ如実に示された演奏であり、この曲の特色をこれほど明快に表現した演奏も少ないように思われる。
トスカニーニとドビュッシーは、ちょっと考えるとあまり結びつかないように思われるかもしれないが、ドビュッシーの音楽は音の綿密な構成を追求していくことによってその音楽の真の美しさを表現できる。
それがトスカニーニの演奏の特質に適合している。
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