2009年02月03日
サヴァリッシュ&シュターツカペレ・ドレスデンのシューマン:交響曲全集
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サヴァリッシュ盤は、録音の物理的な条件にもう少しクリアーさを求めたい部分があるが、全体としては最もバランスの良い名演と言える。
いわゆる原典版による全集だが、全体にいかにもシュターツカペレ・ドレスデンらしい、渋くて重厚なシューマン演奏になっている。
このオケ特有の木の温もりにも譬えられる響きの特質を生かした爽やかさと自然な流れがあり素晴らしい。
細かなことだが、ティンパニの皮が決してビニールではなく、本物の皮革だというのが、聴いているとたちどころに分かる。
その音の響きの深いこと、全体の構成の見事なこと、サヴァリッシュの数ある録音の中で、1、2を争う名盤といっていいだろう。
特に第1番「春」の軽快なフットワーク、第3番「ライン」の重厚な響きなど、現在に至るもまだこれに優る演奏にはお目にかかったことがない。
シュターツカペレ・ドレスデンの魅力を天下に知らしめる恰好の交響曲全集といえるだろう。
本当は、とりあえずシューマンの交響曲を聴こうというのなら、サヴァリッシュの全集があれば事足りる。
知的造形感とパッションが一体となったときのサヴァリッシュには、ほとほと感服させられるし、オーケストラの底力にも恐れ入る。
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