2009年02月14日

グリュミオーのラロ:スペイン交響曲、サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番


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この両曲は現在でも掛け値なしの美演といいうるグリュミオーのヴァイオリンを推したい。

フランス音楽のまさに本道を行く彼の演奏には、流麗感、洗練、センス、音の美しさ、屈託のなさのすべてがあるといってよいだろう。

ラロの演奏には、「スペイン交響曲」というタイトルどおり、スペイン的な民族色を強烈に打ち出したものと、作曲者のフランス的なデリカシーに重点をおいた、二通りの演奏スタイルがあるが、グリュミオーは、その後者のフランス風のスタイルである。

デリケートで粋な純フランス風の演奏だ。

そのため、スペイン風の濃厚な味わいや豊麗な音色を求めることはできないが、これほど上品で線が細く、女性的で小味なラロは例がない。

全体に軽妙さと熱っぽさを兼ね備えた、きわめて美しい音色の演奏で、ことに、第1、5楽章の激しさ、第4楽章の抒情的な味はすばらしい。

ロザンタール指揮のラムルー管弦楽団は、金管を強奏する乾いた響きがいかにもラテン的、センスのよい伴奏だ。

サン=サーンスはすこぶる美麗な音色を生かしながら、この曲の上品で格調の高い性格を、存分にひき出した演奏である。

いかにもグリュミオーらしい、小味で柔らかなサン=サーンスである。

音色は美しく、心をそそるヴィプラート、憧れに満ちたカンタービレ、そして特に人なつっこく肌をなでてゆく春風のように優しいレガートは彼の独壇場であり、フィナーレにおける粋で洒落たテーマの奏出に最も良い例が聴ける。

サン=サーンスの曲は、どんなに美音で演奏しても、その表情にエレガントな味付けがなければ、さまにならない。

グリュミオーは、そうしたセンスの良さを発揮しながら、親しみやすいメロディーを優雅に歌わせている。

やや華やかすぎるところもあるが、聴きばえのする演奏だ。

それにロザンタール指揮のオーケストラが非常にセンス豊かだ。

「序奏とロンド・カプリチオーソ」でもグリュミオーの演奏は、いくぶん線は細いものの、その音色の美しさでは、ずばぬけている。

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1. グリュミオーのラロ/スペイン交響曲ニ短調 作品21  [ Musikfreund−名盤への招待 ]   2009年04月20日 18:45
アルチュール・グリュミオー(ヴァイオリン独奏) マニュエル・ロザンタール指揮 コンセール・ラムルー管弦楽団 1963年4月1〜5日パヮ..

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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