2009年02月20日
クレンペラーのマーラー:交響曲第2番「復活」(1963年BBCライヴ)
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クレンペラーの「復活」は1971年の生涯最後のコンサートが最高の名演で、正規盤で発売されるのを心待ちにしているのだが(海賊盤は録音状態が悪い)、それを度外視すれば、現在入手できる数多いクレンペラーの「復活」のなかでも、この1963年のライヴはお薦めできる充実した出来映えである。
この交響曲がもつ深い奥行き、マーラーの並々ならぬ意欲のほどなどが、雄大に再現されており、間然としたところがない。
クレンペラーの音楽づくりは、決して愛想のよい性格のものではなく、どちらかというとぶっきらぼうで、とっつきにくいように思えるかもしれないけれど、それは表面上のことだけで、その内部には音楽への深い愛情、人間への厳しい眼差しなどがふんだんにこめられている。
そのことは、このマーラーの第2交響曲のような難解で、複雑きわまりない曲でこそ、はっきり示されているといえよう。
この曲の演奏は、ちょっとした思いつきの小手先芸や、スコアがくっきりと浮き出るような再現だけではどうにもならない。
クレンペラーのような深い含蓄があってこそ、はじめて真意をはかることが可能な曲である。
1963年のライヴ・レコーディングで、音の状態こそ水準の域を出ないけれど、ここでは、まずクレンペラー盤に始まり、そして、クレンペラー盤に帰るべきであろう。
ハーパー、ベイカーも、ともに力のあるところを示している。
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