2009年02月22日
バーンスタイン:エレミヤ交響曲
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この曲の初演は、バーンスタインが弱冠25歳の時(1943年)、しかも作曲者自身の棒によってである。
巨匠ワルターの急病の代役として、リハーサルなしのぶっつけ本番でニューヨーク・フィルを振り劇的なデビューを飾った、そのセンセーショナルな舞台から2か月後だ。
題名のエレミヤは、終楽章でメゾ・ソプラノが歌いあげる旧約聖書の「エレミヤ哀歌」をさす。
ユダヤの予言者エレミヤがバビロンに捕えられた時、故国エルサレムが侵入者によって荒廃させられたことを嘆き悲しみ、エホバよ、ねがわくば我らをして汝にかえしたまえ、と歌うのである。
今では、ミュージカル「ウエスト・サイド物語」やバレエ音楽「ファンシー・フリー」、交響曲「不安の時代」などの傑作によって押しも押されもしない大作曲家兼大指揮者として歴史に名を刻んでいるが、この曲もまた傑作であると共に出世作として名を残す。
ユダヤ系ロシア移民の血をひく彼にとって、生まれるべくして生まれた曲といえよう。
第1楽章で現れるホルンによる、ユダヤの典礼風色彩、第2楽章での、どこか東洋風な旋律に加え、ジャズのリズムを導入しての表現技巧は、バーンスタインならではのもの。
傾聴に値する1枚だろう。
独唱のジェニー・トゥーレルはトスカニーニに見い出されて有名になった。
なおバーンスタインは、1961年に来日して同じメンバーで日本初演を行っている。
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