2009年02月28日
小澤のオネゲル:劇的オラトリオ「火刑台上のジャンヌ・ダルク」
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ジャンヌ・ダルクがルーアンの火刑台で死を迎える時点から、自らの人生を振り返り、一連の出来事と自分の使命が解きあかされていくという形ですすめられる劇的オラトリオである。
1989年、フランス革命200周年記念公演ライヴ。
小澤は1966年に、ロンドン交響楽団とこの作品をレコーディングしているので、長年、あたためてきたレパートリーといっていいだろう。
小澤の得意のレパートリーだけあって、彼の中から噴き出してくるジャンヌへの傾斜と昇華が、聴き手にストレートに伝わってくる演奏だ。
フランスものを得意とする小澤の良いところが現れている演奏で、フランス国立管弦楽団がボード盤よりいっそう、音楽に色彩感を与えている。
多層的な台本の構成への配慮も行き届いているし、このテクストが要求する音色を感じ取るオケの団員達の能力も凄い。
歌い手や語り手もそれぞれに見事な出来映えで、合唱団が充実した歌唱で劇性を支え、また少年合唱団も懸命の好唱ぶりを聴かせる。
生彩はあるものの、あまり音楽作りがこまやかではないためか、聴き終わってみても、それほど印象的な部分はなかった。
ちなみに日本でも小澤征爾がサイトウ・キネン・オーケストラと、ステージで演奏している。
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