2009年03月04日

アラウのショパン


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アラウのピアノは、表情の作り方の繊細さといい、音色の美しさといい、ショパンの魅力を再現してあますところがない。

全体に南国的な明るい感覚のショパンで不健全な青白さはない。

流れの豊かさ、音の粒の美しさ、ラテン系の人らしいリズムの良さ、どの曲にもこういったアラウの長所がよく出ているが、「アンダンテ・スピアナートと華麗なるポロネーズ」は、インバルのバックの巧さで特に光っている。

「スケルツォ」はアラウ81歳の演奏。強靭なテクニックはなかなか衰えを知らない。

ただスケルツォ第1番では右手の動きがややぎこちない。しかしそれはほんの小さなキズ。

81歳のアラウでなければ望めない良さがこの演奏からききとれる。

重々しさの中に一種の風格をにじませ、ショパンの音楽の質の高さを聴き手に意識させる。

「夜想曲」は他の全曲を弾くピアニストと比べ、悠然たる風格で一頭地抜いているのがアラウ。

彼の弾くノクターンは、どちらかといえばテンポが遅めだが、このテンポ設定に大家の風格が感じられる。

さらに注意をひくのは、アラウがこの曲集を、なよなよと感傷的に弾いてこと足れりとしていないところ。

例えば第13番や第15番では、ショパンが折にふれてみせる暗い情熱をとらえ、芯のある演奏に仕上げている。

「ワルツ」でのアラウは、テンポをやや遅めに設定し、悠揚迫らぬ風情の中で、いわば楷書風の演奏をくり広げる。

細部に至るまで少しも崩さない几帳面な仕上げで風格がある。

その結果、ショパンのワルツは、極めて重厚な音楽として、彫刻的な縁どりをもって立体的に立ち現れる。

自由に崩して演奏する草書風のショパンとは、ひと味もふた味も違う。とにかく重みのあるワルツである。

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classicalmusic at 21:17コメント(1)トラックバック(1)ショパン | アラウ 

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1. 「ショパン - 12の練習曲 作品10 (第1??6番)」  [ イソヤ界 ]   2010年03月24日 13:45
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1. Posted by イソヤサミカゾ   2009年03月08日 21:02
すてきな曲なんですね

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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