2009年03月07日
ブロムシュテット&シュターツカペレ・ドレスデンのモーツァルト:交響曲第40番・第41番「ジュピター」
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このコンビによる初のモーツァルト/交響曲録音。
心が悦びで満たされ、聴き終えたあとの気持ちがすばらしく豊かになる演奏。
第40番は、テンポが遅く重厚すぎると感じられる部分もあるが、この交響曲にある悲愴美を余計なことをしないで自然に引き出しているのが良い。
とりわけ第1楽章第1主題の歌は胸に突き刺さる。
1音たりとも心から離れて浮遊する音のない、目のしっかりつんだ織地のよう。
表現は一貫して古典的で、特に両端楽章の端然とした豊かな表現は真に古典的なモーツァルトを聴く思いがする。
「ジュピター」は、ゆったりとしたテンポを基本にしたスケールの大きい演奏で、19世紀のモーツァルト観の現代版ともいえるロマンティックなものだが過剰な表現にはなっていない。
また、表現自体に丁寧かつ自然な流れがあるので説得力がある。
緩徐楽章の悠々たる優美さも同様で、メヌエットのトリオなどは、2曲ともまさに古典的宮廷舞曲の脈をひくリズムとテンポだ。
モダン・オーケストラでならこのような解釈もこの交響曲の魅力の一つとして十分に楽しめる。
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