2009年01月10日

クラウス&ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサート


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クレメンス・クラウスは、オーストリア帝国のヨハン・サルヴァドール大公と、女優のクレメンティーヌ・クラウスのあいだに生まれた庶子であった。

つまり爛熟のウィーンの申し子のような存在で、彼が振るウィンナ・ワルツには、宮廷舞踏会の雰囲気が感じられると評された。

だがこのCDに聴かれる演奏は、テンポが速く颯爽としていて、むしろ後のボスコフスキーのワルツに近い。

いわゆるノスタルジックなムードは、ロベルト・シュトルツやエドゥアルト・シュトラウスの指揮に、より濃厚に感じられた。

クラウスのワルツは感傷味を排したエレガントそのものの演奏で、どこまでも気品の高い貴族趣味が身上でもあった。

特にヨーゼフ・シュトラウスの《オーストリアの村つばめ》や《わが生涯は愛と喜び》などでの独特のリズムさばきと旋律の歌わせ方には、まさに宮廷趣味を彷彿とさせるものがある。

また同じヨーゼフのポルカ《とんぼ》では、とんぼが羽ばたきながら静止する姿を実に洒落たリアルさであらわしているのも、クラウスならではの芸といえる。

彼のワルツは都会的な洗練味を売り物にしているが、それは崩壊間近なオーストリアの宮廷的なエレガンスだった。

こうした上品で、やや取り澄ましたコケットリーは、戦後生まれの指揮者には望むべくもない資質だろう。

ただ意外にセンティメンタリズムと縁のないのは、クラウスが高貴の出だったからだろうか。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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