2009年03月08日
シュヴァルツコップ/ウィーン・オペレッタを歌う
この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。
スッペ、J・シュトラウス2世、ツェラー、レハールらの名作オペレッタからの12曲に、ジーツィンスキーの「ウィーン、わが夢の街」を加えた、大変楽しいディスクで、シュヴァルツコップの歌の比類なき精妙さと豊麗さを心ゆくまで味わえる極上のCDである。
シュヴァルツコップの歌は、品のよさと、ほどのよいお色気とをあわせ持った卓抜なもので、そのウィーン的情緒にあふれた優雅な表現は比類がない。
最後の「ウィーン、わが夢の街」以外はすべてウイーン・オペレッタのさわりばかりだが、彼女の表現はただ単に甘美な逸楽と陶酔だけでなく、ずばぬけた気品と技巧に裏付けられている。
実は彼女はここでのレパートリーを舞台で歌った経験はないのだが、実に見事にウィーンの情緒を歌い込んでいる。
大歌手が歌ったオペレッタの楽しい歌の数々…という程度じゃない。
ホイベルガーのオペレッタからの「別宅へ行きましょう」を聴くだけだって、どんな大芸術にも負けない、しかしオペレッタ独特の甘美な歌の魅力にとらえられるはず。
オペレッタの歌は、確かに歌手次第のところが多い。
シュヴァルツコップはこの上ないソプラノだった。
一代のソプラノの、考えようによっては「ばらの騎士」のマルシャリンにも匹敵する歌が聴ける。
マルシャリンは新しい歌手の新しい歌によって凌がれても、これはどうも凌がれそうにない。
甘く、こぼれんばかりの艶っぽさは、歌という快楽の宝物だ。
"オペレッタの名人"アッカーマンの指揮も実に巧妙だ。
ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング
フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室。