2009年03月19日
ピリスのショパン:ワルツ集
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"モーツァルト弾き"として有名なピリスだが、この演奏には、いかにも彼女らしい自然さがあらわれており、好感がもてる。
清楚であたたかな感触が素敵だ。
情感豊かで洗練された演奏で、多くの人を魅了するショパンを弾くのがピリスだ。
でもこのワルツ集は、現在のようになる前のピリスによって弾かれている。
もしかしたら、その後のピリスの演奏を知った者にとってこそ、良さが分かるのかもしれない。
円熟する前の、若々しく、生気に富んだショパンのワルツだ。
深く掘り下げ、繊細な表情をつくり出すかわりに、生き生きした感覚を信じて弾いている、直線的な演奏の良さがある。
14曲を収めているが、リパッティ盤同様、配列をかえており、いわれてみると、かのリパッティの演奏をモデルとしているように感じられるところもあり、音楽の一貫した流れを大切にしている。
まったくためらわずにワルツの動きに身を委ねるところなど、若いピリスの新鮮な感性がショパンの音楽の弾力性を引き出しているようで、聴き進むうちに、この決して健康的ではないように思える音楽に、すがすがしい気分にさせられてしまうことになる。
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