2009年03月21日
ワルター/コロンビアのベートーヴェン : 交響曲第1番&第2番
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ロマンティックな表情で、のびのびと旋律を歌わせた演奏である。
その柔和で素朴な情感は、ワルターの穏やかな人柄がそのままあらわれているかのようだ。
ワルターは、ハイドンやモーツァルトでも数多くの名演を残しているので、ふたりの作曲家の影響が色濃いこの2曲など、古典派の歴史をひもとくつもりで、ワルターの演奏で聴くのも面白いのではなかろうか。
ワルターは、彼の個性の中にもっているモーツァルト風の特徴をはっきり出し、決してドイツ風の濃い表情をとらず、むしろ何の屈託もなく自然に表現している。
誇張もなければ強い主張もしない。柔らかに流れるように演奏している。
そうかといって、ハイドン風に様式化された表現ではなく、やはりモーツァルトの柔軟で優雅な音楽的雰囲気の演奏である。
第1番はワルター独自のアゴーギクによって、徹底して歌わせた演奏。
個性的ではあるが、作品の古典的構成を無視しているわけではなく、そのニュアンスの豊かさは十二分に評価できる。
第2番は交響曲全曲中の傑作のひとつで、青春の歌とも形容したい作品をロマンティックに、生き生きと表現して余すところがない。
実にあたたかく、人間的に息づく音楽である。
ことに第2番のほうは、ワルターが録音したベートーヴェンの全交響曲のなかでも、トップランクのものである。
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