2009年03月23日
ワルター/コロンビアのベートーヴェン : 交響曲第8番&第9番 「合唱」
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第8番は、作品の内面に凝集されたエネルギーを鮮やかに解放し、強い説得力をもっているとともに、じつに柔らかなよい演奏だ。
作品のもつ、ユーモラスで愛らしい特徴をよく生かした演奏である。
全体にロマンティックな味わいにみちた表現で、細部にまで磨き抜かれた、表情豊かな演奏をおこなっている。
ことに第3楽章は素晴らしく、その柔らかく、おおらかな雰囲気は、ワルターならではの魅力があり、老ワルターが相好をくずしながら指揮しているような、心のあたたまる演奏だ。
第9番の演奏は、第3楽章までがハリウッド、第4楽章がニューヨークで録音されているため、当然、オーケストラが異なるが、演奏は第3楽章までが素晴らしく美しい。
第4楽章は声楽が入るまでは遅めのテンポで堂々とした音楽をつくっているのはよいが、バリトンのウィルダーマンの品格のなさにやや不満が残る。
とはいえ、久々に表現力たっぷりのオーケストラを前にして、ワルターの中に燃え立つものがあったのであろう。
全体にワルターの特色が存分に表わされており、興味深い表現といわねばならない。
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