2009年03月26日
ブロムシュテットのシベリウス:交響曲全集
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シベリウスの交響曲全集では、ブロムシュテット盤がオーケストラの技巧も録音もとびきり優秀だ。
作品への愛情と理解ではベルグルンドにひけをとらず、彫りの深い明確な造形で、スケールの大きい名演となっている。
ブロムシュテット/サンフランシスコ響の一つ一つの音にこめられた透明感と陰影、磨き抜かれた音の壮麗さと奥深いダイナミズムによって繰り広げられる音楽の世界は、叡智と美の結晶体を思わせる。
外国のオーケストラにとってシベリウスは必ずしも理解し易いものではない。
しかしブロムシュテットはまず第4番と第5番を与え、彼の豊かな経験と学識、自身によって立つ北欧人の感性によって見事にしかも最高にシベリウスの世界を実現した。
全体に骨格がたくましく、ニュアンスが豊かな音楽に仕上がっている。
第4番は重厚さと独自の洗練性が特色で、第3楽章ではひとつひとつの楽想を吟味するように歌わせ、孤高の哀愁を漂わせる。
終楽章ではグロッケンシュピールの代わりにテューブラーベルズを用いているのがユニークだ。
第5番も秀演で、何よりもこの曲が牧歌的様相を持っていることを発見させられるのが興味深い。
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