2009年03月28日
セルのメンデルスゾーン
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「イタリア」はセルの新古典主義的な芸術と、作品の様式とが完全に一致した名演である。
「イタリア」は驚くべき速さで全曲が演奏されているが、オーケストラは一瞬たりとも破綻を露呈していない。
完全に縦の線―和音とリズムの線が整っている。
セルはクリーヴランド管弦楽団を信頼し、その能力を最高度に発揮させることによって、このような演奏をつくりあげることができたのだ。
そしてメンデルスゾーン特有の匂うように爽快な、若々しいロマン主義を表現している。
第3楽章のみならず、第1楽章の反復も行い、速目のテンポと厳しい造形の中に意外な温かさやデリケートな情感(特に第3楽章)を折り込むことに成功している。
「真夏の夜の夢」も徹底的に磨かれたアンサンブルが一種の爽快感を与える。
「フィンガルの洞窟」も対旋律を明確に浮かび上がらせ、音構造をしっかりと見つめた演奏だ。
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