2009年03月29日

バーンスタインのベートーヴェン:ミサ・ソレムニス


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「ミサ・ソレムニス」がベートーヴェンの最高傑作であることを実感させてくれる稀有の名演である。

何の理屈もなく、ただひたすら聴き込まされてしまうような熱演を行なっているのがバーンスタインである。

演奏会の雰囲気をそのまま収めているだけに、その緊張感には独特のものがあり、バーンスタインの率直でひたむきな情熱といったものが、聴き手にひしひしと伝わってくる。

いかにもバーンスタインらしい作品への共感度が、ライヴ録音によって一段と強く表出され、きわめて劇的で集中力の高い演奏となっている。

まさに合唱、オーケストラ、独唱が、聴衆を含めて一体となって、ベートーヴェンの音楽に没入しているかのような感じを受ける。

無心なバーンスタインの心から投影されてくるベートーヴェンの音楽は、民族国境をこえて、まさしく世界をひとつに結ぶ力をもっている。

この求心力、緊張力の持続はライヴ独特の強味でもある。

カラヤンのよく計算された、完璧ともいえる演出の巧みさこそないが、ここには素晴らしい集中力と、爆発的な熱狂がある。

独唱はベテラン揃いで、なかでもモーザーのスケールの大きな歌いぶりや、シュヴァルツの端正な歌唱は見事だ。

声楽陣も、この指揮者の真摯な姿勢に感化されたような、スケールの大きい充実した歌唱を展開しており、すべての演奏家が最大の力を出しきった、全く自然に音楽を作っていく様は感動的である。

録音もコンセルトヘボウ独特の豊麗でコクのある非常に好ましいものだ。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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